手足口病は子供、特に5歳以下の乳幼児がかかりやすい感染症で、夏に流行することが多いです。 5歳以上でも感染・発病することがありますし、免疫力が落ちていると大人もかかることがあり、症状が重くなりがちでしょう。 手足口病の原因は、エンテロウイルス71型やコクサッキーウイルスA16などのウイルスで、感染者の分泌物や排泄物によって感染します。 手の平や足の裏、口の中に水疱性の発疹ができるために手足口病と名付けられましたが、発熱が起きたり、喉の痛みが起こることもあり、夏風邪と間違われることも多いようです。 また、夏に流行することが多いため、汗疹と間違ってしまうことも少なくありませんが、稀に急性脳炎、心筋炎、急性弛緩性麻痺などの合併症が起きることもあります。 日本でも、1997年の7月から9月にかけて3人の乳幼児が亡くなった例がありますから、手足口病の原因がエンテロウイルス71型だった場合には特に注意が必要でしょう。 現在のところ、手足口病には予防ワクチンも有効な治療法もありませんから、手洗いうがいを徹底するくらいしか対策がありません。