聴神経腫瘍は、聴神経を取り巻く細胞から成長する良性の脳腫瘍で、成長速度が非常に遅い特徴を持っています。
この腫瘍は成長の遅さから、発症してから症状が顕著になるまでに数年を要する場合が多く、その間にじわじわと大きくなっていきます。
腫瘍が聴神経を圧迫するため、初期の症状として聴力の低下が見られることが一般的です。
実際に、片耳の聴力が急に落ちたことをきっかけに病院を訪れ、聴神経腫瘍が発見されるケースも報告されています。
腫瘍がさらに成長すると、めまいや顔面の麻痺、視覚の二重見、歩行困難、飲み込みに際してのむせ返りなど、さらに深刻な症状が現れ始めます。
加えて、脳内の水分の流れを阻害し、水頭症を引き起こす可能性もあります。
腫瘍が進行してしまうと治療が難しくなるため、聴力に少しでも異変を感じた場合は早期に医療機関への受診が推奨されます。